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【読み出したら止まらない!】大学生が読むべきおすすめ小説15選

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大学時代は、年間100冊くらい小説を読みました。

正直あまり多いか少ないかわからない数字ですね。

大体、3日~4日で一冊ペース。

 

 

そこで、大学時代に私が読んだ本当にオススメの面白い小説を14作を厳選して挙げていきます。

 

紹介する作品ジャンルは、小説です。自己啓発本やビジネス本などはありません。

あとあんまりミステリーは読んでいない・・・。

 

これから紹介する作品は、

 

  • メッセージ性
  • 読み出したら止まらない疾走感
  • 私が純粋に面白いと思った作品

 

を紹介していきます。

もちろん私が実際に読んだ上での紹介です。

 

小説の評価基準は以下の通り。 

 

評価基準

評価基準は★五段階評価。

 

★★★★★ 絶対的におすすめ!ページを捲るのが止まらない!徹夜は覚悟。

★★★★☆ 間違いなく面白い。自信を持っておすすめです。

★★★☆☆ 時間があったら読むべき作品。 

 

 

是非、参考にしてみて下さい!

 

大学生におすすめしたい疾走感のある小説14選

 

 

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告白 / 町田康

おすすめ度 ★★★★★

 

 

元アングラパンクロッカーという肩書きを持つ芥川賞作家、町田康の名作です。

「河内十人切り」という実際の事件がベースになっています。

 

主な内容は社会的不適合者の一生です。

全く働かず、毎日、酒と博打明け暮れるダメ人間、熊太郎がどうして10人もの人を殺めてしまうまでに至ったのか経緯を幼少期から振り返っていきます。

 

町田康の作品は何よりも

 

文体の疾走感

 

がたまらないです。

文章がドラムのビートのような疾走感を持ってます。

 

約800ページの超大作ですが、かなりさらっと読めてしまいます。

 

人はなぜ人を殺すのか――河内音頭のスタンダードナンバーで実際に起きた大量殺人事件<河内十人斬り>をモチーフに、永遠のテーマに迫る渾身の長編小説。殺人者の声なき声を聴け!

 

 

ガダラの豚 / 中島らも 

おすすめ度  ★★★★★ 

アフリカの呪術、新興宗教、アルコール中毒、家族愛など様々な要素がうまく調和している中島らもの娯楽小説。

 

超エンターテインメントな作品。

 

まるで映画を見ているような小説です。

そして、呪術学の第一人者でアルコール依存症の大生部が妻と愉快な仲間共に、行方不明になった娘を探しにアフリカに行く物語。

そこで、バキリという世界最大の呪術使いを敵に回すことに!

 

 

めちゃくちゃ呪術、マジックについて下調べしてあります。

また、自身が脚本家、芸能人だったこともあり、テレビ業界の裏側についても知ることも。

この小説を読むとなんだか賢くなったような気になってしまいます。

 

アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。彼の著書「呪術パワー・念で殺す」は超能力ブームにのってベストセラーになった。8年前に調査地の東アフリカで長女の志織が気球から落ちて死んで以来、大生部はアル中に。妻の逸美は神経を病み、奇跡が売りの新興宗教にのめり込む。大生部は奇術師のミラクルと共に逸美の奪還を企てるが…。超能力・占い・宗教。現代の闇を抉る物語。まじりけなしの大エンターテイメント。

 

 

今夜、すべてのバーで 

おすすめ度 ★★★★☆ 

 

テーマは「生きる意味」。

自身のアルコール依存症の闘病生活をベースにした作品。

 

 

そのため、アルコール依存症の教科書に使えそうなくらいリアリティがあります。

 

  • なぜ人間は何かに依存しなくてはいけないのか。
  • なぜ生きなければならないのか

 

等々の中島らもの哲学も盛り込まれています。

酒を煽りながら読みたい一冊。

  

薄紫の香腺液の結晶を、澄んだ水に落とす。甘酸っぱく、すがすがしい香りがひろがり、それを一口ふくむと、口の中で冷たい玉がはじけるような……。アルコールにとりつかれた男・小島容(いるる)が往き来する、幻覚の世界と妙に覚めた日常そして周囲の個性的な人々を描いた傑作長篇小説。吉川英治文学新人賞受賞作。

 

 

新世界より

おすすめ度 ★★★★☆ 

 

2012年にドラマ、アニメ化もした人々がサイコキネシスを手にした1000年後の世界が舞台のSF小説。

作者は『悪の教典』、『鍵のかかった部屋』などの代表作がある貴志祐介。

 

名作ということで読んでみたかった作品だったのですが、サイコキネシス物ということで躊躇していました。

 

読んでみてびっくり、世界観やばいです!

 

想像とは真逆で、ノスタルジック、情緒あふれる小説でした。

そして、バケネズミの真の正体は一体!?

 

ここは汚れなき理想郷のはずだった。
1000年後の日本。伝説。消える子供たち。
著者頂点をきわめる、3年半ぶり書き下ろし長編小説!

子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。
いつわりの共同体が隠しているものとは――。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる!

第29回日本SF大賞受賞

 

 

クリムゾンの迷宮

おすすめ度 

突然拉致され、オーストラリアの奥地でサバイバルをすることになった多重責務者10人。

しかも、日本に帰ることが出来るのは、その中の1人だけ。

徐々に人間たちが壊れていき、殺し合いが始まってしまう。

 

そして、カーニバルが始まります。 

 

犯人は誰で、何の目的があって10人の人間たちを戦わせるのか全て最後に解き明かされます。

そして、最後には、どんでん返しが待っています。

 

火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された。死を賭した戦慄のゼロサムゲーム。一方的に送られてくるメッセージ。生き抜くためにどのアイテムを選ぶのか。自らの選択が明日の運命を決める―!

 

 

深夜特急 / 沢木耕太郎

おすすめ度 ★★★★☆ 

 

アジア8ヶ国いったことのある自分にとっては、外せない一冊。

作者の沢木耕太郎がバックパッカーとして香港からロンドンの旅を記したを旅行記。

 

読んでいるとアジアの香りがしてきそうなくらいに迫力があります。

全く知識がない国でも実際に旅行している感覚で読めます。

 

地球の歩き方には載っていない国の良い面、悪い面が知れる。

 

インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行く――。ある日そう思い立った26歳の〈私〉は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。マカオでは「大小(タイスウ)」というサイコロ賭博に魅せられ、あわや……。一年以上にわたるユーラシア放浪が、いま始まった。いざ、遠路2万キロ彼方のロンドンへ!

 

 

不道徳教育講座 / 三島由紀夫

おすすめ度 ★★★★☆ 

 

三島由紀夫のエッセイ集。

三島作品は難しそうなイメージがありますが、この作品は別。

 

三島由紀夫が読者の質問や、世の中をスパスパ切っていきます。

その内容は、

  • 弱いものをいじめるべし
  • 大いにウソをつくべし
  • 約束を守るなかれ
  • 童貞は早く捨てろ

等々。

独特なユーモアとひねくれた考え方満載。

それでいて、なんとなく筋が通っています。

 

340ページ弱でわりかし短めですが、69もタイトルがギッシリと詰め込まれているので、1つのタイトルに割かれたページ数は約5ページといったところです。

短いにも関わらず、内容が濃く、コンパクトにまとまっています。

 

ふとした時に読み返してしまうそんな一冊。

 

 

ウソ、いじめ、忘恩などの悪徳を奨励し、内的欲求を素直に表現することで、近代文明社会が失った健全な精神を取り戻そうとする。そして「自分の内にある原始本能を享楽すること」こそ文明人の最大の楽しみと説く。 人間が本来持つ悪への志向を抑圧するのではなく、陽性の行為に表すことによって悪が沈静化するという主張は人間心理を鋭く見抜いており、既存の常識への抵抗を使命とする芸術家の基本姿勢でもある。結果として、まじめな道徳教育に帰結している本書は、逆説のおもしろみや機知に富んだ文章、作家の素顔をのぞかせるエピソードなどのくすぐりが満載でおもしろおかしく読むことのできる箴言集となっている。1958年の「週刊明星」に連載されたものだが、世界の中の日本を問う三島の国際人的意識は今日的であり、現代の社会を見通す鋭い眼差しにも驚かされる。

 

 

ダイナー / 平山夢明

おすすめ度 ★★★★★ 

 

ごく普通の女性が突然、殺し屋専門の会員制・定食屋で、ウェイトレスをすることになるというお話。

 

登場人物は全員やばいマフィア。

 

そして描写もかなりグロい。

ただ、グロいにも関わらず、おなかいっぱいおいしい物を食べたくなる。

 

読み始めたらもうページを捲る手が止まらないはず。

これほどまでに終わりが来ないでくれと思いながら読んだ小説はないです。

 

 

ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。">そこを訪れる客は、みな心に深いトラウマを抱えていた。一筋縄ではいかない凶悪な客ばかりを相手に、">カナコは生き延びることができるのか? 次々と現れる奇妙な殺し屋たち、命がけの恋──。

 

 

愛と幻想のファシズム / 村上龍

 

おすすめ度 ★★★★★ 

 

世界に大恐慌が訪れ、ラーメンが3000円を超え、1ドル450円の日本。

炎上寸前の日本に忽然とファシスト政権が現れる話。

 

民主主義によって私たちは奴隷になっているのではないかと本気で考えさせられる。

また、庵野秀明はこの小説に影響を受けており、エヴァの登場人物にこの小説に登場するキャラクターの名前が使われている。

 

激動する1990年、世界経済は恐慌へ突入。日本は未曽有の危機を迎えた。サバイバリスト鈴原冬二をカリスマとする政治結社「狩猟社」のもとには、日本を代表する学者、官僚、そしてテロリストが結集。人々は彼らをファシストと呼んだが……。これはかつてない規模で描かれた衝撃の政治経済小説である。

 

 

風の歌を聴け / 村上春樹

おすすめ度 ★★★☆☆ 

 

村上春樹のデビュー作です。

文体は現在のように完成されてなくて、荒削りで良い!

でも、この頃から、村上春樹節は全開です。

 

いたるところにビールとオールディーズが流れていて、おしゃれな小説。

168ページしかないので、電車の往復で読めるくらいの文量。

村上春樹を読みたいならまずは、この1冊がおすすめ。

 

1970年夏、あの日の風は、ものうく、ほろ苦く通りすぎていった。僕たちの夢は、もう戻りはしない――。群像新人賞を受賞したデビュー作1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。

 

 

パン屋再襲撃 / 村上春樹

おすすめ度 ★★★☆☆ 

 

村上春樹の短編集。

なぜかわからないけど、パン屋でパンを強盗することになった新郎新婦の話。

しかも、深夜でどこのパン屋も開いていないため、マクドナルドを襲うという滑稽でシュールな村上春樹が書きそうもないような作品。

 

堪えがたいほどの空腹を覚えたある晩、彼女は断言した。「もう一度パン屋を襲うのよ」。それ以外に、学生時代にパン屋を襲撃して以来僕にかけられた呪いをとく方法はない。かくして妻と僕は中古カローラで、午前2時半の東京の街へ繰り出した…。表題作ほか「象の消滅」、“ねじまき鳥”の原型となった作品など、初期の傑作6篇。

 

 

コインロッカーベイビーズ / 村上龍 

おすすめ度 ★★★★☆ 

 

前半の疾走感、爽快感は一読の価値あり。

コインロッカーで生まれ、生まれた時から社会を嫌悪し、育った兄弟が主人公。

 

舞台は、軍艦島。

村上龍の退廃的な雰囲気の中で成長し、絶対的な解放を求めるという物語。

アメトークでも紹介されたらしい。読んだ後は何か破壊したくなる。

 

 

1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。母親を探して九州の孤島から消えたハシを追い、東京へとやって来たキクは、鰐のガリバーと暮らすアネモネに出会う。キクは小笠原の深海に眠るダチュラの力で街を破壊し、絶対の解放を希求する。毒薬のようで清々(すがすが)しい衝撃の現代文学の傑作が新装版に!

 

 

鼻・杜子春 / 芥川龍之介

 おすすめ度 ★★★☆☆ 

 

芥川龍之介短編集。

収録作は、「トロッコ」、「蜜柑」、「蜘蛛の糸」など。

 

私は特に、「蜜柑」が好きで、何回も読み返すほど。

物語を通してどんよりモノクロ的な世界が続くのですが、最後のページで鮮やかな蜜柑でモノクロの色彩を一掃します。

説明が難しいですが、とにかくすごく綺麗な作品がつまった作品集。

児童書ですが、大人が読んでも間違いなく楽しめる1冊。 

 

 

地獄に落ちた男が、やっとのことでつかんだ一条の救いの糸。ところが自分だけが助かりたいというエゴイズムのために、またもや地獄に落ちる「蜘蛛の糸」。大金持ちになることに愛想がつき、平凡な人間として自然のなかで生きる幸福をみつけた「杜子春」。魔法使いが神の裁きを受ける神秘的な「アグニの神」。少年少女のために書かれた、健康で明るく、人間性豊かな作品集。

 

 

火車 / 宮部みゆき 

おすすめ度 ★★★☆☆ 

 

宮部みゆきのミステリー作品。

休職中の刑事が失踪した婚約者を探す物語。

婚約者に接近するにつれ、ただの失踪事件ではなくなっていく。

 

多重責務者やサラ金地獄を背景に進められるストーリー。

さらに途中で大どんでん返しが待っています。

 

社会問題と人間の情を織り込んだ名作。

 

 

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。

 

 

バンコク楽宮ホテル / 谷恒生

 

おすすめ度 ★★★☆☆ 

バンコク楽宮ホテル (徳間文庫)

バンコク楽宮ホテル (徳間文庫)

 

 

バンコクがまだ魔都と呼ばれた70年代を舞台にした小説。

沈没型バックパッカーと呼ばれる日本人によってどうしようもなく退廃的な雰囲気の中、語られる諸国間の問題、狂犬病、ドラッグ、売春。

 

バンコクが好きな人は今と比較してみてはいかがでしょうか。

きっとバンコクのブラックな部分を知ることができると思います。

 

今は絶版となっており中古でしか手に入れられないようです。

 

喧騒と異臭、猥雑の入り混じるバンコク・チャイナタウンのはずれに建つ楽宮旅社。1980年、そこはラオス難民の娼婦や、マリファナと酒と倦怠の時を求めて淀む日本人若者の定宿でもあった。博奕打ちの狂犬病氏、フリーライターのフグやん、ガイドの成島くん、ボランティア志願・鼻くん、ドラッグ中毒・九車…。日本の都会の人間関係を逃れ、戦闘の続くアジアの片隅にひっそりと息づく若者たちを描く話題作。